たまごっち！２度目のヒット“挫折と成功”

「たまごっち」の歴史

１９９６年に発売、２年で４００万個を売り上げ大ヒットを果たした

バンダイのおもちゃ「たまごっち」

画面上のデジタル携帯ペットのお世話をし、成長していくゲームです。

大人から子供にまで愛され、様々なメディアで取り上げられ

生産が追い付かない程の大ヒット商品となりました。

しかしその後、ブームが落ち着き、在庫の山を抱えてしまった

「たまごっち」は、１９９８年に一旦生産が終了しました。

しかし、２００４年に再び「かえってきた！たまごっちプラス」

という商品名で大復活します。

１９９８年から２００４年のこの期間というのは、

メーカーからの出荷が無くなり、１９９９年度の期末決算で

６０億円の特別損失を出しています。

「たまごっち」は１度挫折の道を経験しましたが、

２００４年に大復活を果たしました。

再販に至ったのは、女子高生が昔遊んでいた「たまごっち」を引っ張り出し

遊んでいるという情報を得たのがキッカケです。

時代の潮流にあった「たまごっち」

を作れば再び楽しんでもらえるのではないかと考え

市場調査を行い再発売に至りました。

２００４年に発売した「たまごっち」では、２度目の大ヒットを果たします。

２度目のヒットを果たすためにターゲット層を変更しました。

女子高生や大人から小学生にターゲットを変更し、

「赤外線通信」という新しい機能を搭載した事によって、

その機能を使ってキャラクターが行き来できるようになり、

結婚して子供が生まれるように進化しました。

この機能は、子供たちから大好評を得たのです。

そして赤外線通信の搭載に至った理由として、

当時の大人たちが、制外線通信でデータなどを

送りあっていたことが挙げられます。

子供たちはたまごっちを持っていれば大人の真似ができるという

事から、赤外線通信が搭載されました。

そして、オリジナル漫画もスタートし、その後にはアニメ、映画、

カードゲームなどでも展開を果たした事により、

キャラクターを１番に想像する子が多くなりました。

この戦略により、おもちゃ・キャラクターとしての復活に成功しました。

今の最新機種では、キャラクターを結婚させていく事で、

数千万通りのキャラクターが作れるようになっています。

ターゲットを変えてからは、可愛いキャラクターが増やされ、

デザインも「可愛い」が重視されています。

「かえってきた！たまごっちプラス」は様々な工夫によって

年頃の子供たちの心を掴み、年間５００万個を売り上げました。

おもちゃ業界では、１００万個売れればヒットしていると言われている中

異例な数字をたたき出したのです。

２０１７年には「祝２０しゅーねん！たまごっち/新種発見‼たまごっち」が

初代たまごっち完全復刻版として初めて発売され、

昔たまごっちで遊んでいた大人たちの間でも話題になりました。

こうして再び発売を始めてからは、新たな機能が毎回追加され

継続的に新商品が販売されています。

２０１８年に発売した「たまごっちみーつ」では

Bluetooth通信ができるようになりました。

 

これからも進化し続ける「たまごっち」！

１９９６年に発売開始してから２０１８年までで、

全世界累計８，２００万個を売り上げています。

このうち４０００万個以上は、初の発売から２年半程で

たたき出した数字で、当時大ブームだったことを

伺わせます。

これからも「たまごっち」は時代のニーズを取り入れて

進化していくことでしょう。

近年では、様々なマンガやアニメとコラボした「たまごっち」

が続々と発売されています。

大人気アニメのエヴァンゲリオンとのコラボ商品「エヴァっち」や

鬼滅の刃とのコラボ商品「きめつたまごっち」が発売されました。

こちらの商品では、９０年代の白黒ドットが採用されています。

１度は在庫の山を抱えた「たまごっち」でしたが、

２度目の大ヒットを果たし、今も尚愛され続けています。