歳の市って一体何?浅草が有名って本当?
年末が近づくと様々なイベントがありますよね。
そんなイベントで、日本に古くからある行事といえば歳の市です。
近くに神社がある場合には歳の市に参加するという人も多いでしょう。
しかし、逆に歳の市を全然知らないという人もいると思います。
歳の市は全国的に行われているのですが、その中でも浅草が有名というのは本当なのでしょうか?
ここではそんな歳の市について解説をしていきたいと思います。
歳の市って一体何なのか、解説!
歳の市は、主に12月中旬から下旬にかけて行われます。
特に、12月の2週目あたりに行われることが多いです。
歳の市は市と名がつく通り、神社で露天が並べられて、お祭りのような雰囲気を楽しむことができます。
そしてそんな歳の市で多く売られているのが正月飾りです。
歳の市は一年で最後の市という意味合いで呼ばれるようになりました。
そのため正月に向けた季節物が多く売られており、歳の市で大抵のものを揃えることができます。
今では正月飾りはどこでも買うことはできますが、昔は買うのにも一苦労でした。
そのため、神社で行われる歳の市で、まとめて買っていたのですね。
また正月飾り以外にも日用品も多く売られています。
これは新年に向けて、日用品をしっかり準備しておくという風習のもとに売られているのです。
歳の市は買い物をしなくてもお祭り気分で回っているだけでも楽しいです。
なので、もし近くで歳の市が開催していたら、ぜひ参加してみてくださいね。
歳の市は浅草が有名って本当?
歳の市は、全国的に催されていて、その中でも浅草の歳の市が有名というのは本当でしょうか?
結論から言えば、本当です。
浅草での歳の市は毎年12月17日から19日にかけて行われます。
中店通りには綺麗な飾り付けがされ、まさにお祭りのような賑わいがあります。
浅草の歳の市では締め飾りや水引など正月飾りがたくさん売られており、その中でも目を見張るのが羽子板です。
浅草の歳の市は羽子板市とも呼ばれていて、職人が作った本格的な羽子板を買うことができます。
お店に羽子板が並ぶ姿は、まさに日本的な風情があふれる景色です。
ただこの羽子板は正月飾り用の羽子板であり、羽子板遊びには向いていないのでご注意を。
しかしどうして浅草の歳の市では羽子板がたくさん売られるようになったのでしょうか?
その理由としては元来、羽子板には魔除けの意味が込められていました。
江戸時代には女の子が生まれると羽子板を贈ることで厄を「跳ね退ける(羽のける)」という習慣があり、魔除け厄除けに羽子板が使われていました。
その他にも、羽子板の羽根をトンボに見立てることで、病気の元となる蚊を追い払うと信じられていました。
昔は女の子に羽子板を贈る際には、羽子板に美人画を描くことで、美しく成長しますようにという願いも込められていました。
ですが、時が経つに連れて羽子板には当時流行りだった歌舞伎役者の似顔絵が描かれるようになり、江戸の女性がその羽子板を求めて大ブームが起きたそうです。
今でいうアイドルの写真のような扱われ方をしていたのですね。
このように江戸時代には羽子板は今より一般的であり、そして厄除けの道具としての贈り物としても親しまれていました。
浅草では羽子板が歳の市のシンボルとなっていますが、全国ではその土地によって売られているものも異なります。
ぜひ歳の市に参加してみて、その土地の歴史を感じてみてくださいね!
まとめ
歳の市は、歳の最後の市という意味合いがあり、正月飾りや日用品が多く売られます。
特に浅草の歳の市は羽子板市とも呼ばれており、多くの人で賑わいます。
それは昔、羽子板は厄を払うものと考えらていたほか、江戸の人たちでは羽子板が馴染みのものだったからという歴史があります。
ぜひ近くで歳の市をやっていたら、参加してその土地の歴史に思いを馳せてみて下さい!